厚生労働省は、12月24日に共働き家庭などの小学生が放課後を過ごす「放課後児童クラブ」を利用したくてもできない待機児童数を発表しました。2021年に前年より2579人少ない1万3416人となり、2年連続で減りました。この数字は、既に報道等されていますので、保護者様の目線で今回の「令和3年4月 待機児童数調査のポイント」を解説します。
コロナ禍で学童保育利用者が減った?
学童待機児童数が減ったのは、コロナ禍で利用者が減ったから?!と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、実は学童利用登録者数も、放課後児童クラブ数も過去最高値を更新しております。
以下、2021年12月24日厚生労働省発表となります。
○登録児童数《過去最高値を更新》
1,348,275人【前年比37,267人増】(令和2年:1,311,008人)
○放課後児童クラブ数《過去最高値を更新》
26,925か所【前年比300か所増】(令和2年:26,625か所)
今回の待機児童数の減少は、こうした保育の受け皿拡大に加え、新型コロナウイルス感染症を背景とした利用控えが重なったことが要因と考えられます。
学童待機児童は、首都圏に集中!? 待機児童数全国ワースト10
都道府県別で最も多かったのは東京都の3361人で、次いで埼玉県の1230人、千葉県の940人。この3都県で全体の4割を占めています。しかし、そもそも、この3都道県は子どもの人数も多いので、東京に住んでいる≒公立の学童に入りにくい、と言えません。
次のデータは、 厚生労働省発表「「令和3年4月の待機児童数調査のポイント」より抜粋 しました。ほんの2-3年前までは、学童待機児童数300名以上の自治体も多くあったのですが、令和3年4月調査時点で待機児童数が最も多いのが西宮市182人
です。かなり改善されていることが分かります。
小3-4年の待機児童数が依然目立つ
待機児童数の学年別内訳は、次のように発表されています。3-4年生の待機児童数が依然目立ちますが、大幅に待機児童数が減っているのがポイントです。
3-4年生になれば、家で自分で過ごすことができる年齢なので、テレワークをしている親に一緒に、放課後を自宅で過ごす3-4年生が多く増えたと思われます。
○利用できなかった児童数(待機児童数)
全 体 : 13,416人【前年比 2,579人減】(令和2年:15,995人)
(学年別内訳)
小学1年生: 2,009人【前年比 27人増】
小学2年生: 1,982人【前年比 78人増】
小学3年生: 3,364人【前年比 284人減】
小学4年生: 3,786人【前年比 846人減】
小学5年生: 1,613人【前年比1,101人減】
小学6年生: 662人【前年比 453人減】
まとめ
厚生労働省は、12月24日に共働き家庭などの小学生が放課後を過ごす「放課後児童クラブ」を利用したくてもできない待機児童数は、保育の受け皿が大幅拡大する中、新型コロナウイルス感染症を背景とした利用控えがあったため。
実は学童利用登録者数も、放課後児童クラブ数も過去最高値を更新!!
コロナが回復傾向となる来年夏以降は、小学校1年生が自宅にいる中でのテレワークは厳しいため、どのような数字に変化があるのか注目していきます。